三文判とシャチハタの意味
2017.03.29

ケースに入った印鑑FAXで通販の品物を注文する時や賃貸マンションの契約書を作成する時など、印鑑を押す欄によく「シャイハタネーム不可」と書かれていることがあります。ごく普通に「シャチハタ」「シャチハタ」と呼ばれていますが、実は、これは商品名ではなく「シャチハタ株式会社」という会社の名前なのです。当社は、1965年に多孔質ゴムを開発したことで、スタンプ台、つまりインクのいらないXスタンパーという画期的なスタンプを発売し、さらに、1968年には、ネームスタンプという名前で、朱肉のいらない印鑑を発表しました。これは、今までの印鑑の常識を根底から覆した商品として爆発的に売れ、その後、ペンとネームスタンプが合体したネームペンやネームスタンプの集大成ネーム9などを発売しています。また、文房具店などでは、品物が限られますが、通販を利用すれば、材質や色、字体など、自分の好みに合ったオリジナル商品を作ることもできます。
一方、三文判は、二束でも三文にしかならない非常に値段が安いことを表す「二束三文」という慣用句が基になったことばで、金剛山のぞうりが二足で三文だったというとても安い値段の意味でも使われています。とても安いことを表した「三文」の「判」つまり、100 円ショップや街のはんこ屋さんの店先で、回転するショーケースで売られている印鑑を指しています。材質もアクリル材やラクトという合成材で作られています。
この両者に共通することは、シャチハタの通販品を除いて、工業製品として大量生産されますから、同型の印鑑が多数存在するということです。ただし、同じ工業製品でも、ゴム印のシャチハタと違って三文判は,手彫りか機械彫りであるという実印登録に必要な条件を満たしますので、実印登録ができますが、シャチハタはできません。
はんこ屋さんに同じ印鑑を作りに行っても、決して同じものは作られません。それでも同じ印鑑をお願いすると、一見同じようですが、はねの方向や太さが違うなど、限りなく似てはいますが、全く同じではないものを作られます。それは、同じ印鑑を作ると印章偽造罪というれっきとした罪になるからです。そもそも印鑑は、それを持つ一個人が、確かに認めました、承知しましたということを表すために押すものですから、複数あるはずがありません。その意味でも印を押すというのは大事な行為と言えます。そういった点から見ると、実印であれ認め印であれ、法的効果には変わりがないことからも、同じ印鑑の存在するシャチハタや三文判は、宅配便の受取印や回覧文書の確認印などに使うのが適切だと思われます。通販や賃貸契約には不可というのも当然のことです。

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